・簡易宿所の申請手続きについて
民泊(簡易宿所)を始めるには、旅館業営業許可の取得が必要です。本記事では、申請に必要な書類や注意点、奈良県を例に申請書類や独自のルール(玄関帳場の設置義務や宿泊者確認設備の要件など)を簡単に解説。申請者の適格性や施設構造の基準、添付書類の内容も丁寧に紹介しています。条例や関係法令に沿ってスムーズに手続きを進めるためには、行政書士など専門家のサポートを活用することが重要です。

簡易宿所の申請手続きをわかりやすく解説!

民泊(簡易宿所)を開業するには、「旅館業営業許可」が必要です。この記事では、奈良県を例に簡易宿所を始めたい方のために、申請に必要な書類や注意点をわかりやすくまとめました。

 

1. 旅館業営業許可申請とは?
民泊を営業するには、旅館業法に基づいた「営業許可申請書」と、いくつかの添付書類を提出する必要があります。奈良県では、簡易宿所でも玄関帳場の設置が条例で定められているなど、地域独自のルールがありますので注意しましょう。

 

2. 申請書でよくある疑問点
・季節営業や交通困難地域かどうか
旅館業法施行規則により、キャンプ場など季節限定や交通が不便な場所にある施設は、構造設備の基準に特例が認められることがあります。該当するかどうかを確認しましょう。

 

・申請者の適格性
心身の故障や破産手続中、禁錮刑を受けたばかりの方などは、営業許可の取得が難しい場合があります。法人の場合は、役員も対象となるため注意が必要です。

 

・玄関帳場の設置
「簡易宿所」営業については玄関帳場を設置する義務は法律上ありませんが、奈良県では条例により設置が義務付けられています。広さや設備について明記する必要があります。

 

・宿泊者確認の設備
奈良県では、宿泊者の本人確認や鍵の管理、緊急対応ができる設備が求められます。監視カメラやスマートロックの設置例もあります。

 

・浴室の構造
浴室やシャワールームが壁などでしっかり区画され、外から見えないように設計されているか確認が必要です。

 

・風紀を乱す設備の有無
振動するベッドや鏡など、不適切な設備がないこともチェックされます。

 

3. 添付書類について
申請書と一緒に、次のような書類の提出が求められます。

 

① 各階平面図
客室・浴室・トイレ・玄関帳場・台所などが記載されたものが必要です。

 

② 建物の外観写真や立面図
カラー写真でも代用可能。屋外照明や広告物の形状・色彩が分かるものを準備しましょう。

 

③ 周辺250mの見取り図
学校や福祉施設などの有無が分かる地図を添付してください。

 

④ 建築確認済証・検査済証の写し
特に都市計画区域内の物件は必要不可欠です。奈良市などでは、再発行できない場合は「台帳記載事項証明書」で代用できますが、事前に自治体に確認しましょう。

 

⑤ 他法令による許可の写し
消防署からの「消防法令適合通知書」は必須。建物の用途変更が必要な場合もあるので注意してください。

 

⑥ 水質検査成績書(必要な場合)
井戸水を利用している場合は、水質検査の結果を添付します。

 

⑦ 法人の場合の定款や登記事項証明書
申請者が株式会社などの法人の場合は、定款や登記事項証明書も必要です。

 

⑧ 玄関帳場や宿泊者確認設備の概要
奈良県条例では、施設の規模に応じて適切な玄関帳場等の設置が必要とされています。本人確認や緊急時対応のための設備概要も記載しましょう。

 

4. スムーズな申請には専門家のサポートを
民泊を始めるには、旅館業法だけでなく建築基準法、消防法、そして各自治体の条例など、複数の法律が絡みます。奈良県のように条例が独自に定められている地域では、行政書士など専門家に相談することで、手続きのミスや遅延を防ぐことができます。

 

上記の内容をもう少し詳しく知りたい方は、下記のブロブ記事をご確認ください。
⇒  簡易宿所の申請手続きについて